国際協力業界を知る・理解する
国際協力業界 組織概要について
日本の国際協力業界における各組織の概要と、主な役割について紹介します。
- 国際協力機構(JICA)
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- 概要・国際協力における役割
- 外務省所管の独立行政法人
- 日本のODA(政府開発援助)を一元的に行う
- 幅広い課題分野に対し、草の根活動レベルから国家開発計画の策定まで総合的に支援し、「技術協力」「有償資金協力」「無償資金協力」の3つの支援メニューを展開
- 規模
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約19,000人
- 職員:約2,000人
- 専門家:約8,000人
- 調査団員:約7,000人
- ボランティア:約2,000人
- 国際機関
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- 概要・国際協力における役割
- 主な組織は国際連合およびその下部組織と、専門機関
- 国境の壁を越え、紛争やテロ、環境破壊、感染症、貧困など、グローバルな課題を解決する為に活動する
- 規模
(各機関の邦人職員数(2013年度))
・国連関係機関:764人
・国連事務局(UN):156人
・国連開発計画(UNDP):69人
・国連児童基金(UNICEF):71人
他
*出典:国際機関人事センター
国連機関への就職ガイダンス資料
- 開発コンサルティング企業
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- 概要・国際協力における役割
- 開発援助のプロとして、高度な専門技術と経験をもってJICA/国際機関等の援助計画を実現
- 開発計画の事前調査から計画策定、施工管理、事後評価など、業務内容は多岐にわたっており、分野課題も様々
- 規模
- 65社以上、約2,500人(概算)
*出典:2014年版国際協力ガイド
(国際開発ジャーナル社刊)
- 国際協力NGO/NPO
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- 概要・国際協力における役割
- 民間人・民間団体のつくる組織であり、少人数で運営しているところから世界的ネットワークを持つところまで、運営規模や活動内容はそれぞれ異なる
- 開発途上国の貧困や自然災害、紛争、人権等、諸課題に対して、民間の立場で現地の人のニーズを把握しながら、柔軟かつ機敏に支援を行う
- 規模
- 500団体以上・約4,000人(概算)
*出典:2014年版国際協力ガイド
(国際開発ジャーナル社刊)
- 国際協力関連機関
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- 概要・国際協力における役割
- 他組織と連携して、高度な専門性で様々なニーズに対応
- 主な組織は、開発途上国における日本企業の資源確保・開発、インフラシステム輸出などを支援する国際協力銀行(JBIC)や、貿易・投資促進と開発途上国研究を通じ世界の経済発展を目指す日本貿易振興機構(JETRO)、開発途上国の人材育成支援を行う日本国際協力センター(JICE)、国際協力の調達を専門的に行う日本国際協力システム(JICS)など
- 規模
(各機関の人員規模(2014年時点))
・JBIC:約530人
・JETRO:約1,600人
・JICE:約240人
・JICS:約170人
他*出典:各機関HP 組織概要
- 政府機関・地方自治体
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- 概要・国際協力における役割
- 外務省がODAの政策立案・調整を担う中心であるが、円借款事業への出資等を担う財務省、産業人材の育成に取り組む経産省、食糧安全保障の農水省、保健分野の人材育成を推進する厚労省等、関係12省庁にODA担当部局がある 【地方自治体】
- 地方自治体が持つ専門技術や人材、地域色豊かな活動を生かした国際協力を実施
- 開発途上国の研修員受け入れと専門家派遣を柱とした取り組み等を実施
【中央省庁】
- 大学
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- 概要・国際協力における役割
- 将来的に国際協力の世界で活躍することを目指す人材の育成や留学生の受け入れのみならず、政府や民間企業の研究協力を行う。大学から専門家を派遣したり、開発途上国からの研修員の受入れに協力したりすることもある
- 近年、日本と開発途上国の大学/研究機関が共同開発を行うことで地球規模の課題の解決を図っている
- 民間企業
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- 概要・国際協力における役割
- 企業の本業に関わるビジネス支援の他、世界の貧困層を対象とするBOPビジネス、フェアトレード等、多様な関わり方がある
- 企業の社会的責任(CSR)の考え方が広がっており、その一環として国際協力を行う企業も増加している
- 規模
- 国連のグローバル・コンパクト参加企業・団体は約200社・団体(2015年1月現在)
*出典:グローバル・コンパクト・ジャパン・ネットワークHP