登録団体詳細
TYPICA株式会社
団体情報
- 団体名
- TYPICA株式会社
- 団体種別
- 民間企業
- 所在地
- 大阪府
- 設立年月
- 2021/ 8
- 設立目的・事業内容
- TYPICAは、コーヒー生豆を麻袋1袋から直接取引できる世界初のオンラインプラットフォームを運営。民間発でコーヒー産業を革新する「新国際コーヒー市場づくり」を主題に2019年に創業したグローバルベンチャー企業で、従来は基本的にコンテナ単位で行われてきたダイレクトトレードを民主化するというミッションを掲げ、コーヒーのサステナビリティを高めることを目指しています。 現在は日本、韓国、台湾、オランダ、米国の世界5拠点・75カ国・地域で事業を展開。11万軒以上の生産者と5,500軒を超えるロースターのネットワークへと至り、57カ国・地域の生産者のコーヒーがプラットフォームを通じて流通しています。 従来、コーヒー生豆の取引価格は、先物市場の国際価格をベースに決定されてきました。それゆえに、ブラジルやベトナムのような大量生産品を中心とする地域で豊作が見込まれると取引相場が下落。これはすなわち、世界に1,200万軒近く存在するとされる中小規模生産者の収入の減少を意味します。場合によっては、生産コストを下回る価格での販売を余儀なくされることも少なくありません。 さらに、この国際価格は先物市場に流れ込む投機の影響で激しく変動するため、約550万軒のコーヒー生産者が今も貧困状態にあると言われています。こうした構造的な問題によって、コーヒーは儲からない高リスク作物だと捉える生産者も多く、コーヒー生産から離れる事例も増加傾向に。こういった実態に気候変動や労働力不足も加わり、2050年までにコーヒー生産量全体の60%を占める高品質なアラビカ種が半減してしまうことが懸念されています。 このようなコーヒー産業の根本的な革新を目指すTYPICAのオンラインプラットフォームでは、生産者とのダイレクトトレードによって、先物市場に依存しない価格決定が実現します。世界中のコーヒー生豆の買い手が国際価格に振り回されることなく、品質と生産コストに応じた適正な価格で安定的にコーヒー生豆の調達を行うことが可能となるだけでなく、小規模生産者の収入の向上と安定化にもつながるため、コーヒーのサステナビリティに直結します。
- 活動分野
- 貧困削減、農業開発/農村開発、情報通信技術、気候変動対策、援助アプローチ/戦略/手法
- 活動国
- アフリカ、中南米、アジアのコーヒー生産国および欧米・東アジアのコーヒー流通国合計75カ国・地域
- 活動実績(国内)
- コーヒーのダイレクトトレードプラットフォームの運営
- 活動実績(海外)
- 世界中のコーヒー生産者およびコーヒー生豆調達事業者(ロースター、カフェチェーン、コーヒー飲料メーカーなど)をプラットフォームに呼び込み、ダイレクトトレードを通してコーヒーのサステナビリティを高めるという志をともにするコミュニティを育む
- SDGsへの取り組み
- 昨今はサステナブル調達の文脈で企業に商品サプライチェーン全体を通した温室効果ガス(GHG)排出量の報告が求められていることから、TYPICAのプラットフォームには2024年8月にGHG排出量可視化機能が搭載される予定です。将来的には、コーヒー生産地における人権保護状況の可視化など、生産者をデジタル技術でネットワーク化することで初めて可能となる機能を順次追加していく計画です。