シンポジウム：タイの高齢化と「学びあい」による技術協力　～JICA草の根技術協力スマート＆ストロング プロジェクトの報告と今後の展望～

本シンポジウムでは、世界およびタイにおける高齢化の現状や、それに対応する日本の国際協力の取り組み、そして本プロジェクトが実践してきたユニークなアプローチをもとに、多角的な視点からのご発表を予定しています。

高齢化対策や社会保障に関心のあるかた、ネットワーク型の協力手法に関心のあるかた、草の根技術協力に関係のあるかたなど

国際協力関係者、行政・自治体職員、研究者、民間企業関係者、学生など、幅広い皆さまのご参加をお待ちしております。

・日本とタイとの「対等な学びあい」による日本への還流
・中央政府主導ではなく、日本とタイの自治体など多くの団体のネットワーク協力
・中央政府や日本の予算投入は限定的であり「各自治体の予算」で実施

------

高齢化が急速に進行するタイにおいては、公的支援のみに依存せず、地域資源を最大限に活用した包括的な医療・保健・福祉、そして健康増進を含む高齢者ケア体制の構築が重要な課題となっています。
国際協力機構（JICA）は、草の根技術協力事業として「タイ国 自治体ネットワークによるコミュニティベース統合型高齢者ケアの普及モデル構築と人材循環プロジェクト」（略称：スマート＆ストロング プロジェクト）を、2022年8月から2025年7月までの3年間にわたり実施してきました。

本プロジェクトでは、神奈川県湯河原町が実施主体を務め、NGO野毛坂グローカルが協力団体として参画。日タイ両国の自治体、大学、民間企業等がネットワークを形成し、各地域で多様な取り組みを実施しながら、その経験を共有し、学び合うというユニークな形で展開されてきました。
中央政府の予算に依存せず、地域主導で展開される本プロジェクトの仕組や成果は、タイや同様に高齢化が進むマレーシアやラオスなどの周辺諸国のみならず、「住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会」の実現を目指す日本にとっても、先進的な事例として多くの示唆を与える可能性があります。
当初9自治体から始まったタイの自治体ネットワークは、現在では全国39自治体にまで拡大しており、これらの成果やユニークな取り組みは、日タイ両国はもとより、多くの大学や国際連合アジア太平洋経済社会委員会（ESCAP）、世界保健機関（WHO）などの国際機関からも注目を集めています。
本シンポジウムでは、JICAによる高齢化分野での国際協力の紹介に続き、タイにおける高齢化の現状、プロジェクトの概要と成果、さらに多様な視点からの評価を通じて、本プロジェクトの活動や意義を多角的に考察します。

シンポジウム概要

•日時： 2025年10月18日（土） 14:00-17:00 (13:30開場)

•会場：JICA市ヶ谷ビル６階  　東京都新宿区市谷本村町10-5 
     　および、オンライン（ZOOM）

•使用言語：日本語

•募集対象：国際協力関係者、行政・自治体関係者、研究者、学生など

•参加費　：無料

•申し込み方法：

https://forms.gle/K65pUhmPWQc7bKbj7

•主催：神奈川県湯河原町、NGO野毛坂グローカル
 

•後援：国際協力機構（JICA）

プログラム

世界の高齢化とJICAの取り組み
　登壇者：佐藤里衣 　（JICA人間開発部 課長）

タイの高齢化の現状とタイの政策
　登壇者：三好友良　（チュラロンコン大学経済学部客員研究員 ）

プロジェクトの概要と成果
　登壇者：中村 哲　（神奈川県湯河原町 地域政策課 副課長）

プロジェクト評価①（マネジメントの視点から）
　登壇者：沖浦 文彦　（大阪経済大学 教授）

プロジェクト評価②（政策波及の視点から）
　登壇者：永井 史男　（大阪公立大学 教授）

コメンテーター

　岩名礼介 　（三菱UFJリサーチ＆コンサルティング 首席研究員）
　久保田 悠　（神奈川県立保健福祉大学 講師）
　永井完治 　（フランスベッド株式会社 国際部長）
　長嶺由衣子 （東京科学大学非常勤講師 (前・厚生労働省老健局老人保健課課長補佐) ）

ファシリテーター

　吉田実祝　（国際開発ジャーナル　編集長）

司会
　鈴木知世　（野毛坂グローカル）

プロジェクトウェブサイト：
         https://smart-strong-project.org/

こちらから申し込み
https://forms.gle/K65pUhmPWQc7bKbj7