登録団体詳細
国立国際医療研究センター エイズ治療研究開発センター
団体情報
- 団体名
- 国立国際医療研究センター エイズ治療研究開発センター
- 団体種別
- 政府機関
- 所在地
- 東京都
- 設立年月
- 1997/ 04
- 設立目的・事業内容
- エイズ治療・研究開発センター(ACC)は、薬害エイズ訴訟の和解をふまえ、被害救済の一環として1997年4月1日、国立国際医療センター病院(当時)に開設されました。構成は、臨床研究開発部のもと、専門外来、病棟、医療情報室、治療研究開発室の4部門からなっております。 ACCの第一の任務は、HIV感染者に対する包括的治療を行い、予後の改善と長期にわたる患者の社会生活をサポートすることにあります。2010年末までにACCを受診した患者数は、3000名を超えました。国立国際医療研究センター病院の全科対応や抗HIV療法の進歩にも助けられ、ACCを受診する患者の予後は劇的に改善しております。しかし、設立の経緯からも単なるHIV感染症診療を実施するだけでは不十分であります。ACCは、日本のHIV感染症診療のトップ機関として、また、政策医療の担い手として、ブロック拠点病院、中核拠点病院、拠点病院からなる日本のHIV感染症診療の均てん化をはかり、診療のレベルアップをサポートすることも重要な責務であります。このため、医療従事者を対象とした数多くの研修活動を行っております。また、先進的な医療を実践、提供することも大きな任務であり、患者の体質に基づいたテーラーメイド治療や、HIV/HCV合併肝硬変症例に対する肝再生研究を開始しています。日本人に適した新しい治療法を開発するための臨床研究や多施設共同臨床試験なども積極的に行っております。 世界規模で考えれば、HIV感染症/エイズ問題は、むしろ途上国で拡大しています。このため、ACCの活動は国内にとどまらず、HIV感染者の多い途上国、特にアジアの国々との共同研究なども行い、国際貢献を果たしております。
- 活動分野
- 保健医療
- 活動国
- 日本 ベトナム
- 活動実績(国内)
- 活動実績(海外)
- 【ベトナム】 1)HIV感染者のコホート研究 臨床データについて、質の高いデータ収集・分析システムの構築を行っています。感染者のカップルコホート研究については、長崎大学のチームと共同研究として行っています。 2)薬剤耐性HIVウィルス研究 抗HIV療法後にウィルス抑制が認められないウィルス学的失敗例に対して耐性検査を実施し、患者の治療に役立てるとともに、流行株特異的な薬剤耐性変異について組み替えウィルスなどを用いた基礎的研究を実施しています。 3)抗HIV薬の副作用に関する研究 日本と同時進行で、欧米人と比較し体格の小さいアジア人における、抗HIV薬の副作用の頻度と特徴を調べています。 4)日和見感染症に関する研究 HIV感染者コホートをベースに、日和見感染症についての研究を行っています。結核に関する研究は、国立国際医療研究センターの結核研究チームと共同で行っています。 5)国際協力 薬剤耐性の研究結果については、WHO、CDC、ベトナム保健省エイズ対策室へ情報提供を行い、公衆衛生上の貢献を果たしています。 2006年には、WHOの要請により、西太平洋地区HIV薬剤耐性会議に、ベトナム代表団の一員として参加しました。
- SDGsへの取り組み